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序盤のトラップ1

 

入門したばかりだと、よくひっかかる序盤のトラップが幾つかあります。知らないと数手でコマ損してしまいます。トラップ(罠)というよりは、自らショットにかかりに行く手なのですが。原理を知っていれば容易に避けられるようになりますので、ここで知ってください。ここでは代表的なトラップを紹介します。これトラップにかけるために無理をしている手順ではないので、初心者相手にどんどんやってみてください。うまくすれば序盤数手で圧倒的に有利になりますし、そうでなくても不利にはなりません。

■ハーレム・ショット(蘭:Haarlemmer Zet)、フランス語では「愚者のショット」(仏:Le coup de mazette)

 

フランス語の「愚者のショット」は言い得て妙。知ってると、自らショットにかかりに行くとしか思えない手です。タイのオープン大会でこのショットが決まった時はびっくりしました。基本の基本なので国際試合で見られることはめったにありません。

1.32-28

 この白の手は標準的な第1手です。

1...18-23

 黒の応手も標準的な手ですが、次の白の手には注意が必要です。

2.36-32

 こう指すと、自らショットにはまりにいくことになります。「愚者のショット」のコース入りです。

 ​ここで、黒はどう指せばいいかわかるでしょうか?わかれば「愚者のショット」卒業です。

2...23-29!(図1)

 これでショットにかかります。34x23と取っても、33x24と取ってもショットから逃れることはできません。技にかかった状態です。

3. 34x23

 この白の形(23/28/32/31)が「ハーレム・ショット」の基本形です。真ん中の白28がいなくなれば、黒は白23/32/31の3つをジャンプして取ることができます。

3... 17-22

 この捨て駒で白28の場所を強制移動します。

4. 28x17

 白は抵抗できません。ケンシロウなら「おまえはすでに死んでいる」と宣言する瞬間です。

4... 19x26

 黒は白を3コマとりました。捨てたコマは2コマ。さらに白17も取れますので、合計2コマ得をしたことになります。序盤の2コマ得は決定的です。

■問題

3.33x24(図1からの変化図)

 図1から、白33x24と抵抗した場合もほぼ同じです。試しにどうなるか、ご自分で盤にコマを並べてやってみてください。

解答は下のとおりです。

3.. 20x29

4. 34x28 17-22

5. 28x17 19x26

■問題

1.33-28 (18-22)
2.39-33 ?(問題図)

 

​同じく「ハーレム・ショット」の別の形です。黒はどう指せばいいでしょうか?

解答は下のとおりです。

3.. 22-27 

4.32x21 16x27

5.31x22 19-23

6.28x19 17x30 

7.35x24

■問題

1.32-28 18-23
2.33-29 23x32
3.37x28 16-21 !
4.39-33 ?(問題図)

 

​同じく「ハーレム・ショット」の別の形です。黒はどう指せばいいでしょうか?

解答は下のとおりです。

4...21-27
5.31x22 19-23
6.28x19 17x30
7.35x24 14x34
8.40x29

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