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ルール『多く取る』

 

このルールで、ドラフツはとてもトリッキーな手筋にあふれたゲームになっています。二つコマを取れるのであれば、他に一つのコマを取るルートがあっても、そちらを選べない。つまり指し手に制約が生まれるということです。具体的に見てみましょう。

 

まずは、右の図。

 

白は取られそうなコマを見捨てるばかりか、1つしか取られないのにわざわざ3つ取られる一見「自殺手」とも思える手をうちます。黒は「かならず多くのコマを取る取り方をしなくてはならない」ため、突き出された1個を取ることができません。3個取れる取り方があるため、必ずその取り方をしなくてはいけません。結果はご覧のとおり、黒全滅です。なんとも切れ味がいい大技です。

白次はこちらの図。白の真ん中に、黒のキングがいて、次に黒キングが白2コマを取る手と白1コマを取る手の二つがある。二つ同時に防ぐことはできそうにもない。一見どうしようもない絶対絶命な配置です。それがこのとおり、2回の捨てコマによって、あっという間に黒を取り返し、黒の正面に回り込みます。黒が指せる手は白コマの利き筋に入る自殺手のみ。始めたばかりの頃に目にした図で「ドラフツ、すごい!」とドラフツの魅力に目覚めた図です。すごいですよね。

 

なおこの手筋、日本語名はまだありません。オランダ語では"Meerslag"と言います。"meer"は、「多い」、 "slag"は「取る」。発音は「ミーアスラッ」。ドラフツは、フランス・オランダで発展したゲームですので、フランス語やオランダ語の用語が多いんですね。閑話休題でした。

他の図も載せましょう。解説なしにどんどん載せておきますね。慣れないとすぐにはわかりません。初心者のうちは特に見落としがちですので、繰り返し見て慣れる必要があります。

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